高さ一四メートルのところで幹を切り、根元を少し掘ってクレーンで吊り上げたところ、引き抜けてしまったそうである。
また、上部では幹の直径が一メートル以上あるが、板根が張り出しているところでは、いわゆる丸い幹はほとんどない。
板根とよばれているが、実際は根そのものではなく、側根の伸びる方向の幹が異常に肥大したものといえる。
七〇メートルをこえる高さの木を支えるのに、基部の幹全体を太くするのに比べて、薄い板根で支えるほうが経済的なのであろう。
熱帯多雨林は被子植物のもっとも発達した社会といえる。
一年中気温が高く、雨が多いために、植物がよく生育する。
森の上に高く突き出た超高木、それを支える巨大な板根、巨大な花を咲かせる寄生植物ラフレシア、さまざまな形のランの花など、熱帯多雨林を構成する植物の世界はきわめて多様性に富んでいる。